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みはしのブログ

着物の衣替え、微妙な季節は内側で調節しましょう@群馬県沼田市の京呉服みはしです
2023年06月10日 着付け教室 
皆様こんにちは。

今年は5月のうちから、いきなり暑くなったかと思ったらまた肌寒い日が続いたり、昼間は暑いくらいでも夜になると肌寒くなったりと気温の変化が激しいですね。

しまうタイミングが分からずフリースや厚めのスウェットをまだ出してあるのですが、流石にもう片付けてもいいかなと思っております。


着物も季節によって裏地のある袷(あわせ)の着物、裏地のない単衣(ひとえ)の着物、そして薄地の夏の着物を衣替えします。

今回は今の時期のような、衣替えの切り替わる微妙な時期をどう乗り切るか書いていきたいと思います。

今の時期は?

今は6月、昔から決められている着物の着用ルールでは単衣の時期となっております。


1月~5月
6月 単衣
7月・8月 夏物
9月 単衣
10月~12月
上記の表のように決まってはいますが、今は温暖化の影響で5月のうちから暑い日が増えましたよね。

5月のよく晴れた日にこの着用ルール通り袷を着ていると暑いですし、6月でも30℃を超える真夏のような暑さの日もあります。

また、地域によってもかなり温度差があり、ルール通りに着ていると熱中症になってしまう危険性もありますよね。


ご結婚式のお呼ばれなどの堅い式典や、お茶席で先生から指定されている時などは指定されたお着物や周りの方と相談して着ていきましょう。

それ以外で着るカジュアルな着物であれば、ルールにとらわれず5月の暑い時期は単衣、6月でも下旬となれば夏物を着ても大丈夫です。

ルールを知ったうえで暑いから着るのであれば、問題ないと思います。


また、着物と同じ様に長襦袢や肌着も単衣用や夏用があります。

季節の変わり目の微妙な気温の時期は、着物の内側の襦袢や肌着類をうまく組み合わせて暑さや寒さに対応していきましょう。

長襦袢

まずは長襦袢の種類について少し触れたいと思います。


長襦袢も着物と同じく袷用・単衣用・夏用があります。

素材も絹・綿・麻・ポリエステルなど様々です。

着物と違い長襦袢はチラッとしか見えないので、半衿さえ注意すれば気温に合わせて柔軟に着回しができます。


また、着物でも同じ事ですが、素材によって暑さ寒さがかなり変わってきます。

メリット・デメリットを考えご自分に一番合った襦袢を選んでください。


そして襦袢に付ける半衿、こちらも夏用、単衣向き、袷用があり、着物や帯などに合わせ付け替えます。


長襦袢の素材はというと、絹の物はやはり着心地・快適さで言うと一番だと思います。

夏の時期に一番涼しいのは麻の襦袢、洗濯後やお座りした後のシワさえ気にならなければ夏に一番のおすすめです。

綿素材の物、ポリエステル・レーヨンなどの化繊や合繊の物はご自分で洗えるので扱いやすいですが、素材によっては蒸れたりゴワゴワしたりで着心地が悪い場合もあります。

20230601.jpg
私が使っている、ポリエステル100%の夏の襦袢生地です。

汗をかいたらすぐに洗えるのは良いのですが、ポリエステル100%なのでとても暑いです。


手触りや質感など、実際に見て選ぶのが一番ですよ。

肌着類

肌着類も季節に合わせて、夏用とそれ以外の時期用の物があります。

外からは見える事のない部分ですので、暑いと思ったらすぐに夏用に切り替えても問題ありません。


私は本当に寒い12月から2月以外は夏用を着てしまいます。

それくらい自由に変えてしまって大丈夫です。

暑くなってくる時期

春から秋まで基本的には袷の長襦袢ですが、4月や5月でも暑い日がありますよね。


①夏の肌着類+袷用の襦袢+袷の着物

②夏の肌着類+単衣用の襦袢+袷の着物

③夏の肌着類+単衣用の襦袢+単衣の着物

④夏の肌着+夏の襦袢+単衣の着物

⑤夏の肌着類+夏の襦袢+夏の着物


①〜⑤へと段階的に、内側に着ている物から夏物へと変えていきます。


4月はたまに暑い日もありますが、まだ爽やかな日が多いですよね。

着物はルール通りに袷で着ていても問題ない時期でしょうか。

気温によって内側に着るものを調節し、暑いなと思ったら①〜②で着用するといいと思います。


5月はもう暑い日が増えてきますよね。

①で着ていると暑いので、あまり暑くない日でも主に②で着用するのがいいのではないでしょうか。

着用ルールでは袷の時期ですが、暑い日は着物を単衣にして③で着てしまっても良いと思います。


6月は単衣の時期、主に③で着用する事が多いと思いますが、気温が高ければ④でも良いのではないでしょうか。

また、6月中旬位になれば④でも夏帯に夏用の帯締め帯揚げを合わせて着ると帯の部分が涼しくなりますし、見た目も涼やかです。

真夏の暑さであれば、単衣の時期ですが先行して⑤の完全夏仕様でも問題ないかと思います。

ただ、注意したいのが襦袢に付ける半衿です。

どこから夏の衿にするのかというと、帯と小物を夏物にしたら衿も夏物にするようにすれば間違いないと思います。

残暑の季節

9月もまだ暑い日が多いですよね。

着用ルールだと夏物の時期が終わり、単衣の時期となります。


夏物を着てもいいくらいの気温の日も多いですが、透け感の強い着物は夏のイメージですので避けた方がいいかと思います。

真夏のような暑さの時は、あまり透けないタイプの夏の着物を着用するのがおすすめです。

徐々に④から③へと切り替えていきましょう。


中旬までは6月と同じく帯や小物が夏物でもOKです。その時は半衿も夏物で。

中旬を過ぎたら夏用の半衿を外し、袷・単衣で使える衿に替えましょう。


10月は着用ルールですと袷の時期になります。

この時期になるとそれほど暑いという日は少なくなりますので気温によって②〜①で着用し、後半になればルール通り襦袢も袷用の物を着ても過ごしやすくなるのではないでしょうか。



カジュアルな着物は普段着ですので「こう着なくてはいけない」というルールはあまり気にしなくてもいいと思います。

ただ、洋服でもジャージ・スウェットとキレイめのワンピースを着分けるのと一緒で、ある程度の線引きは必要かと思います。

着付け教室ではそんな不安も相談できます

着物の柄の季節感や単衣・袷がどの程度まで大丈夫なのか、自分だけではなかなか判断できず心配ですよね。


着付け教室では着付けを習いながら、着物に関する悩み事や心配な事も相談できます。

半衿の付け方や、夏になると浴衣用と半幅帯の練習をしたり、ご自分で着られるようになっても続けて通っている方もいらっしゃいますよ。


着られるようになっても続ける理由に、

「着ないと忘れるから」

というものがあります。


私も仕事柄、着物を着る機会はありますが毎日ではありません。

ちょっと間が空くと手順を抜かしてしまったり、思い出せなかったり…

続ける事って大事ですね。


着付け教室に興味のある方は、見学や無料体験(前結び着方教室)ができますのでお気軽にお問い合わせ下さいませ。



また、お着物のお手入れや保管方法など、分からない事や不安な事があればお気軽にご相談ください。

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沼田市だけでなく、みなかみ町・昭和村・川場村・片品村・中之条町のお客様にご縁をいただき、お陰様で創業43年を迎えさせていただきました。

振袖・呉服の取り扱いはもちろん着物のクリーニングやお直し、お仕立てのご相談もお受けしております。

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タグ: 衣替え 

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