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みはしのブログ

加賀友禅作家 松島由美先生
2018年05月03日 3代目ブログ 
加賀友禅作家 松島由美先生訪問

こんにちは、みはし店長の平原将吉と申します。
着物って良いですよ♪いざという時の勝負服、ちょっとしたお出かけ時のお洒落着、おうちでの粋なくつろぎ着として・・・
そして、日本の歴史と生活の中で育まれてきた着物という文化も非常に奥深く、ひとたびその魅力を知れば、数えきれない新しい発見や感動が待ち受けています。
楽しみ方は人それぞれですが、洋服にはできない個性の表現としては着物ならではですね。
そんな着物の伝統や文化的な側面と、ファッション的な側面をブログで紹介していきたいと思います。

今回ご紹介するのは、石川県の伝統工芸で、国の伝統的工芸品の指定を受けている『加賀友禅』の作家としてご活躍されている松島由美先生です。
初めて松島先生にお会いした時に感じた、松島先生独特の感性に心を打たれ、2年前に一度お店のイベントにお越しいただき、お客様からも大変ご好評をいただきました。また松島先生をお招きすべく再び金沢を訪れました。

【金沢加賀友禅探訪記】
着物の産地としても一つのブランドとして確立されている加賀友禅。草花を中心とした図案が多く制作されていますが、加賀友禅も時代の流れの中で変化しています。天才肌と誰もが認める松島先生は、自分自身の可能性に天井を設けたくないのか、自由な発想と溢れる制作意欲で、新しい図案へのチャレンジに余念がありません。
話せば話すほど、作品一つ一つのドラマを聞いているようで、あっという間に時間が経っていました。加賀友禅と松島先生の魅力の一端をお伝えできれば幸いです。

~何も考えない!?~
 加賀友禅作家として、自らの一番の仕事は図案起こしだとおっしゃっていました。糸目糊を置く職人は、どれだけ難しい仕事でもそれをこなす技術をもって応えること。でも、作家が図案を考えなければ職人は仕事をすることができません。
図案は考えても出てくるものでもない、頭を柔らかくしておかないと降ってこない、そんな風に表現します。「何も考えてないんです、私(笑)」とほほ笑むチャーミングさも松島先生の魅力の一つでしょうか。
松島先生との親交が深い金沢産地問屋の社長も、「先生の頭の中はほんとに分からない(笑)」と冗談交じりではありましたが、創作に関する独自性は、他の加賀友禅作家さんには無いものを持ってるとしみじみとおっしゃる言葉は、とても印象的でした。

~作品タイトルへのこだわり~
 加賀友禅の特徴として、全ての作品に必ずタイトルがつけられています。その多くは描かれているお花など、絵の説明的なタイトルがほとんどです。
しかし、松島先生がつけるタイトルは一味も二味も違うのです。『向こう側の時間』『ライン』『これからも愛されて』など、どうでしょう?一体どんなものがどのように描かれているのか、こちらも想像力を掻き立てられるようなタイトルが多く、着物というキャンバスにまるでドラマの物語が描かれているようなのです。
そして何よりも印象が強かったのは、数ある作品一つ一つの、どのような想いで、どんな経緯だったのか、その時その時の思い出など、まるで昨日仕上がった作品であるかのようにすっと、そしてよどみなくお話されていたことです。多くの作家さんは、悪いということではなく、沢山の作品を創作する中で、「このタイトルってどんな作品だったっけ」と忘れてしまうこともあるそうですが、松島先生は作品のタイトルを見ることで、その作品の図案を描いていた時のことを鮮明に思い出せるそうです。
話を聞けば聞くほどに、松島先生の世界観に引き込まれ、魅力の底が見えない方だなあと感じさせられた取材でした。


いかがでしたでしょうか?加賀友禅の着物一つとっても様々なドラマがあります。加賀友禅が生まれ育まれた歴史、作家さんの想い、職人さんの技、それを届ける問屋さんや我々のような小売業。糸や生地、染料や筆などの道具も含めれば本当に沢山の人が関わり、最後に消費者である皆様のもとへ届くのです。
松島先生に創作していただいたみはしオリジナルの訪問着や染名古屋もございます。加賀友禅や松島先生についてご興味のある方は是非お越しくださいませ。

タグ: 着物  加賀友禅  作家  松島由美 

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