みはしのブログ
2019年06月28日
3代目ブログ
こんにちは、京呉服みはし、店長の平原将吉です。
みはしが加盟している日本きものシステム協同組合(以下、JKS)という、全国の着物専門店が加盟するグループで、毎年振袖の販促に使う動画素材を制作しております。
制作自体は専門の制作会社に委託をする形になるのですが、内容の打ち合わせや、撮影の際の立ち合いなど、組合員も一緒になって創り上げていくのです。
このCM制作にあたり、ここ数年私が組合の窓口として担当しておりまして、企画から完成まで、業者さんとのやりとりや組合サイドの取りまとめ、撮影の立ち合いと、責任者という役割を仰せつかっています。
先日も、今年度のCMの撮影があり、立ち合いに行ってまいりました。
組合員は、もちろんみんな小売店の代表者(社長さんや会長さん、もしくはその息子さんなど)ということで、自分のお店での仕事がメインであり、組合の仕事と言ってもそれに対して報酬があるわけではないので、ある意味ではボランティアに近い感じです。まぁ、交通費や宿泊費などは組合から支給されるので完全なボランティアとは当然違いますが・・・
それでも時間的な拘束に対しては、やはりそれなりに負担ではあるわけです。
しかしながら、組合としての仕事は誰かがやらないといけません。
誰かがやらないと何も生まれません。
誰かがやれば、やった分組合として積み上がるものはあるので、それが組合員に還元され、結果的には会社の為にはなるのですが、それでも負担であることには違いはないので、様々な事業をみんなで分担しながら、取引業者さんにもお世話になりながらやっているのです。
出張と言うと、良く「良いなぁ」なんて言われることもありますが、移動も含めて結構大変なんですよぉ~(;'∀')
さて、ニュースなどでご存知の方もいらっしゃると思いますが、アメリカのキム・カーダシアンさんがKIMONOという言葉を商標登録出願をしたというニュースがありました。
カーダシアンさんはかの有名な歌手カニエ・ウェストさんのお嫁さんだそうで、KIMONO Intimatesというアパレル会社の経営に参画し、KIMONOという商標を用いて下着類を扱っている中で、商標登録をしてその使用を独占しようとしているという、日本人にとってはちょっと耳を疑いたくなる事態です。
着物=KIMONOは、日本人の伝統的な衣装であり、日本人の心と言っても過言ではないですよね。
商標自体はアメリカ国内における使用の権限に限られるみたいなので、我々のような地域のお客様に対して商いをしている小売店には直接影響が出るとは考えにくいですが、それでも「ちょっとなぁ」と思ってしまうニュースです。
ただ、面白いことにKIMONOという言葉自体、日本でいう着物のことと、アメリカではもう一つの意味を指す言葉があるみたいなんです。
それは、『ゆったりとしたローブ』という名詞として一般的に認識されていて、辞書にも載っているそうなんです!
これには着物屋店長もビツクリですね(笑)
決して受け入れられるわけではありませんが、これを聞くと何となく理解はできるかなぁとも思ってしまいます・・・
KIMONOという言葉自体に日本人の国際的なアイデンティティーが宿っているということに対して、深い考えと配慮が足りなかったのではとも思います。
折角想いがあってのことであれば、誤解を生み、ただただ批判をされるのはもったいないですよね・・・
理解したうえで、自己利益のためにやったのであれば悲しいですね。
これが炎上商法とかだったら本当に憤慨ですね。
まぁ、現段階では登録の申請を出しただけで、これが受理されるかどうかはまだ決まった訳ではなさそうです。
先日アディダスの「3本線」に独自性がないことから商標にあたいしないという判決もでましたし、申請したサイドとしての何かしらのアクションがあるのではとも思うので、そちらの動向も気になるところですね。
・・・と、思っていたらさっそくカーダシアンさんからの声明文がでたそうです!
これをどうとらえるのか、理解や歩み寄りが生まれるのか、一波乱あるのか・・・
とりあえず、KIMONOというフレーズを独占しようという主旨はなく、あくまでも自社の下着類に関わる類似品が出ないようにという主旨だそうですし、着物関連の商品を作ったり販売したりする意志はないとのことなので、KIMONOという名前で着物の製造や販売が出来なくなるような事態はなさそうでしょうか。
そして、着物が大好きなユーザーや着物に対して特別な想いを抱いている方々が、反感の旨をSNS等で発信しているようです。
KIMONOを文字って、「#KimOhNo(キム オー ノー)」と、キムさん残念だよ~というハッシュタグの投稿が続出しているとか・・・
そういえば、先日「銀座いせよし」さんの「ハーフの子を産みたい方に。」というキャッチフレーズのポスターに対して批判が殺到して大炎上したのち、逆に着物に対する誇りや、思わず来たくなるような魅力的なキャッチフレーズと写真を組み合わせ「#着物のキャッチコピーを考えた」という啓蒙活動のような投稿がこぞってなされました。
↑みはしとしてはこれを押していきたいですね(^_-)-☆
今回の騒ぎが、また少しでも着物が注目され、少しでも着物の魅力を再確認するきっかけになれば、それはそれで悪いことではないのでしょうか。
ともかく、日本人の着物に対する愛情や、世界中の人々の着物文化に対する敬意を大いに感じたことは間違いないし、そこに関しては嬉しくも思いました。
みはしとしては、これからも着物という日本人のアイデンティティーを大切にし、その多角的な魅力を追求し、多くの方に伝えていけるような着物屋でありたいと思っております。
どうぞ今後とも宜しくお願い致します。
みはしが加盟している日本きものシステム協同組合(以下、JKS)という、全国の着物専門店が加盟するグループで、毎年振袖の販促に使う動画素材を制作しております。
制作自体は専門の制作会社に委託をする形になるのですが、内容の打ち合わせや、撮影の際の立ち合いなど、組合員も一緒になって創り上げていくのです。
このCM制作にあたり、ここ数年私が組合の窓口として担当しておりまして、企画から完成まで、業者さんとのやりとりや組合サイドの取りまとめ、撮影の立ち合いと、責任者という役割を仰せつかっています。
先日も、今年度のCMの撮影があり、立ち合いに行ってまいりました。
組合員は、もちろんみんな小売店の代表者(社長さんや会長さん、もしくはその息子さんなど)ということで、自分のお店での仕事がメインであり、組合の仕事と言ってもそれに対して報酬があるわけではないので、ある意味ではボランティアに近い感じです。まぁ、交通費や宿泊費などは組合から支給されるので完全なボランティアとは当然違いますが・・・
それでも時間的な拘束に対しては、やはりそれなりに負担ではあるわけです。
しかしながら、組合としての仕事は誰かがやらないといけません。
誰かがやらないと何も生まれません。
誰かがやれば、やった分組合として積み上がるものはあるので、それが組合員に還元され、結果的には会社の為にはなるのですが、それでも負担であることには違いはないので、様々な事業をみんなで分担しながら、取引業者さんにもお世話になりながらやっているのです。
出張と言うと、良く「良いなぁ」なんて言われることもありますが、移動も含めて結構大変なんですよぉ~(;'∀')
さて、ニュースなどでご存知の方もいらっしゃると思いますが、アメリカのキム・カーダシアンさんがKIMONOという言葉を商標登録出願をしたというニュースがありました。
カーダシアンさんはかの有名な歌手カニエ・ウェストさんのお嫁さんだそうで、KIMONO Intimatesというアパレル会社の経営に参画し、KIMONOという商標を用いて下着類を扱っている中で、商標登録をしてその使用を独占しようとしているという、日本人にとってはちょっと耳を疑いたくなる事態です。
着物=KIMONOは、日本人の伝統的な衣装であり、日本人の心と言っても過言ではないですよね。
商標自体はアメリカ国内における使用の権限に限られるみたいなので、我々のような地域のお客様に対して商いをしている小売店には直接影響が出るとは考えにくいですが、それでも「ちょっとなぁ」と思ってしまうニュースです。
ただ、面白いことにKIMONOという言葉自体、日本でいう着物のことと、アメリカではもう一つの意味を指す言葉があるみたいなんです。
それは、『ゆったりとしたローブ』という名詞として一般的に認識されていて、辞書にも載っているそうなんです!
これには着物屋店長もビツクリですね(笑)
決して受け入れられるわけではありませんが、これを聞くと何となく理解はできるかなぁとも思ってしまいます・・・
KIMONOという言葉自体に日本人の国際的なアイデンティティーが宿っているということに対して、深い考えと配慮が足りなかったのではとも思います。
折角想いがあってのことであれば、誤解を生み、ただただ批判をされるのはもったいないですよね・・・
理解したうえで、自己利益のためにやったのであれば悲しいですね。
これが炎上商法とかだったら本当に憤慨ですね。
まぁ、現段階では登録の申請を出しただけで、これが受理されるかどうかはまだ決まった訳ではなさそうです。
先日アディダスの「3本線」に独自性がないことから商標にあたいしないという判決もでましたし、申請したサイドとしての何かしらのアクションがあるのではとも思うので、そちらの動向も気になるところですね。
・・・と、思っていたらさっそくカーダシアンさんからの声明文がでたそうです!
これをどうとらえるのか、理解や歩み寄りが生まれるのか、一波乱あるのか・・・
とりあえず、KIMONOというフレーズを独占しようという主旨はなく、あくまでも自社の下着類に関わる類似品が出ないようにという主旨だそうですし、着物関連の商品を作ったり販売したりする意志はないとのことなので、KIMONOという名前で着物の製造や販売が出来なくなるような事態はなさそうでしょうか。
そして、着物が大好きなユーザーや着物に対して特別な想いを抱いている方々が、反感の旨をSNS等で発信しているようです。
KIMONOを文字って、「#KimOhNo(キム オー ノー)」と、キムさん残念だよ~というハッシュタグの投稿が続出しているとか・・・
そういえば、先日「銀座いせよし」さんの「ハーフの子を産みたい方に。」というキャッチフレーズのポスターに対して批判が殺到して大炎上したのち、逆に着物に対する誇りや、思わず来たくなるような魅力的なキャッチフレーズと写真を組み合わせ「#着物のキャッチコピーを考えた」という啓蒙活動のような投稿がこぞってなされました。
↑みはしとしてはこれを押していきたいですね(^_-)-☆
今回の騒ぎが、また少しでも着物が注目され、少しでも着物の魅力を再確認するきっかけになれば、それはそれで悪いことではないのでしょうか。
ともかく、日本人の着物に対する愛情や、世界中の人々の着物文化に対する敬意を大いに感じたことは間違いないし、そこに関しては嬉しくも思いました。
みはしとしては、これからも着物という日本人のアイデンティティーを大切にし、その多角的な魅力を追求し、多くの方に伝えていけるような着物屋でありたいと思っております。
どうぞ今後とも宜しくお願い致します。
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