みはしのブログ
2021年02月04日
振袖
振袖は着物の中でも特に華やかで、「豪華絢爛」というような言葉が良く似合う衣装です。
成人式という人生の節目を彩るのにはふさわしいと言えるでしょう。
しかしながら、合理性という観点で見てみると、人生の中でも数回着るかどうか(人によって回数は異なるが、5回以上着ている人は多くはない)という衣装に対して買うにしてもレンタルするにしても数十万円もかけることに疑問を持つ人がいてもおかしくはありません。
今回は、「成人式に何故振袖を着るのか」という部分を、振袖が持つパワーや日本人が昔から持つ気質という部分を踏まえてお話しさせていただけたらと思います。
他と比べて「良い、悪い」とか「凄い、凄くない」ということではなく、個人の感覚として許容できるかどうかということですので、あくまでも着物専門店としての考え方として参考にしていただけたらと思います。
まずは、振袖を着る際に必要な費用の相場についてかるく触れておきます。
・購入 : 30万~50万
・レンタル : 15万~25万
あくまでも参考程度としていただけたらと思います。
そして、ママ振袖に関しては、帯締めや重ね衿などの小物から、帯や草履バッグなど何を買い替えるのかや、クリーニングなどどこまで手をかけるかによってかなり幅があり、数値として出しにくいので省いています。
詳しく知りたい方は過去のブログを見てみてください
ママ振袖にかかる費用について
振袖選びの疑問「振袖によって値段が結構違うのはなぜ?」
振袖の相場ってどのくらい?
掛かった費用と満足度は必ずしも比例するものではありません。
しかしながら、ある程度好きなものを選ぼうとすれば必然的に費用を抑えづらくはなります。
振袖を着ようと思ったら少なからず費用が掛かります。
決してお値ごろといえるような金額ではありません。
きれいごとをいくら並べてみても現実にはお金がかかるのです。
しかしながら、それだけの素晴らしさがあると思い今回の記事を書きました。
これらのことを頭に入れながら「何故着るのか」「着る意義はあるのか」という核心に迫っていきたいと思います。
民藝の父と呼ばれる故柳田國男氏が提唱した概念に「ハレとケ」という言葉があります。
「ハレ」は「晴れ」と書き、こちらは現代人にとってのなじみが深い言葉でしょう。
振袖のことを総称として「晴れ着」と呼ばれることもあります。
「晴れ」とは非日常を指します。
対して「ケ」とは日常を指します。
「ケ」は「褻」とあらわされますが、難しい漢字ですね。なかなか覚えられません。
このハレとケという概念が日本の昔からの一般生活の中に根付いていて、簡単に言うと日常では質素倹約を心掛け慎ましやかに日々を過ごし、何か特別な儀式やお祝いなどの節目を迎えるときには大枚をはたいて豪華に、とういうような感じです。
成人式は、成人の門出を祝う、「ハレ」の場面です。
新成人にとっても、そこまで育ててきた親にとっても特別な日であります。
成人式という特別な日をお祝いするにあたり、特別な衣装、特別な食事、特別な儀式をするという事は、ハレとケという考えの中では当然ではあるのです。
平均寿命が50歳にも満たない時代での1年の重みは今の倍ほどあるわけです。
特別な1日にかける想いもまた、今よりも大きかったでしょう。
何故振袖なのか、と問われれば
「ハレ」の日を迎えるにあたり最もふさわしいから
ではないでしょうか。
振袖は未婚女性の第一礼装です。
日常で着ることがない特別な衣装です。
訪問着でも、小紋でも、紬でも、今となっては日常ではあまり着られない着物、自体特別な衣装という見方をすれば振袖である必要は無いかもしれませんが、振袖と他の着物を比較した時に、人生の節目にどれを着たいか、となればやはり振袖が筆頭になることは間違いないと思います。
1回しか着ないのだから、「もったいない」「無駄」というのは、合理的に考えれば確かにその通りです。
しかし、人生の節目をお祝いするにあたり、振袖で着飾ることは本当に素晴らしいと思いますし、成人のお祝いをするのにふさわしい衣装であると感じます。
絹独特の艶感に身体を優しく包み込む地風・・・
金彩や刺繍、色鮮やかな染色・・・
日本古来から培われてきた和文化が詰まった美しい文様の数々・・・
どれをとっても世界に類を見ない最高の衣装であると自信をもって伝えることのできる衣装です。
買う、レンタルする、お持ちの振袖を利用する、それぞれ「良い」「悪い」はありません。
どういう形であれ、振袖を着て成人式を迎えること自体に大いなる意味が、意義があると思っています。
今後も、人生の節目に振袖を着てお祝いをするという文化が継承されていくことを願い、着物屋としてできる事を積み重ねていきます。
【ご来店予約はこちらから】
【お問い合わせはこちらから】
京呉服みはしの最新スタジオがグランドオープン!!
【PhotostudioGIFTについてはこちらから】
京呉服みはしのブログを読んでいただき、ありがとうございます。
成人式を控え、どうしようか迷っている方にとって、私共が発信する情報で少しでもお役に立てることがありましたら嬉しく思います。
沼田市、みなかみ町、昭和村、川場村、片品村、そして高山村や中之条、吾妻など、地域の皆様に支えられ43年。
着物専門店として、成人式を少しでも納得して、思い出深い素晴らしい節目となりますよう精一杯の対応をさせていただきます。
購入を考えている方、レンタルを考えている方、お母様の思い出の振袖を考えている方、成人式や振袖のことなら「京呉服みはし」にお任せください!!
成人式という人生の節目を彩るのにはふさわしいと言えるでしょう。
しかしながら、合理性という観点で見てみると、人生の中でも数回着るかどうか(人によって回数は異なるが、5回以上着ている人は多くはない)という衣装に対して買うにしてもレンタルするにしても数十万円もかけることに疑問を持つ人がいてもおかしくはありません。
今回は、「成人式に何故振袖を着るのか」という部分を、振袖が持つパワーや日本人が昔から持つ気質という部分を踏まえてお話しさせていただけたらと思います。
他と比べて「良い、悪い」とか「凄い、凄くない」ということではなく、個人の感覚として許容できるかどうかということですので、あくまでも着物専門店としての考え方として参考にしていただけたらと思います。
■振袖の相場について
まずは、振袖を着る際に必要な費用の相場についてかるく触れておきます。
・購入 : 30万~50万
・レンタル : 15万~25万
あくまでも参考程度としていただけたらと思います。
そして、ママ振袖に関しては、帯締めや重ね衿などの小物から、帯や草履バッグなど何を買い替えるのかや、クリーニングなどどこまで手をかけるかによってかなり幅があり、数値として出しにくいので省いています。
詳しく知りたい方は過去のブログを見てみてください
ママ振袖にかかる費用について
振袖選びの疑問「振袖によって値段が結構違うのはなぜ?」
振袖の相場ってどのくらい?
掛かった費用と満足度は必ずしも比例するものではありません。
しかしながら、ある程度好きなものを選ぼうとすれば必然的に費用を抑えづらくはなります。
振袖を着ようと思ったら少なからず費用が掛かります。
決してお値ごろといえるような金額ではありません。
きれいごとをいくら並べてみても現実にはお金がかかるのです。
しかしながら、それだけの素晴らしさがあると思い今回の記事を書きました。
これらのことを頭に入れながら「何故着るのか」「着る意義はあるのか」という核心に迫っていきたいと思います。
■「ハレ」と「ケ」
民藝の父と呼ばれる故柳田國男氏が提唱した概念に「ハレとケ」という言葉があります。
「ハレ」は「晴れ」と書き、こちらは現代人にとってのなじみが深い言葉でしょう。
振袖のことを総称として「晴れ着」と呼ばれることもあります。
「晴れ」とは非日常を指します。
対して「ケ」とは日常を指します。
「ケ」は「褻」とあらわされますが、難しい漢字ですね。なかなか覚えられません。
このハレとケという概念が日本の昔からの一般生活の中に根付いていて、簡単に言うと日常では質素倹約を心掛け慎ましやかに日々を過ごし、何か特別な儀式やお祝いなどの節目を迎えるときには大枚をはたいて豪華に、とういうような感じです。
成人式は、成人の門出を祝う、「ハレ」の場面です。
新成人にとっても、そこまで育ててきた親にとっても特別な日であります。
成人式という特別な日をお祝いするにあたり、特別な衣装、特別な食事、特別な儀式をするという事は、ハレとケという考えの中では当然ではあるのです。
平均寿命が50歳にも満たない時代での1年の重みは今の倍ほどあるわけです。
特別な1日にかける想いもまた、今よりも大きかったでしょう。
何故振袖なのか、と問われれば
「ハレ」の日を迎えるにあたり最もふさわしいから
ではないでしょうか。
振袖は未婚女性の第一礼装です。
日常で着ることがない特別な衣装です。
訪問着でも、小紋でも、紬でも、今となっては日常ではあまり着られない着物、自体特別な衣装という見方をすれば振袖である必要は無いかもしれませんが、振袖と他の着物を比較した時に、人生の節目にどれを着たいか、となればやはり振袖が筆頭になることは間違いないと思います。
1回しか着ないのだから、「もったいない」「無駄」というのは、合理的に考えれば確かにその通りです。
しかし、人生の節目をお祝いするにあたり、振袖で着飾ることは本当に素晴らしいと思いますし、成人のお祝いをするのにふさわしい衣装であると感じます。
絹独特の艶感に身体を優しく包み込む地風・・・
金彩や刺繍、色鮮やかな染色・・・
日本古来から培われてきた和文化が詰まった美しい文様の数々・・・
どれをとっても世界に類を見ない最高の衣装であると自信をもって伝えることのできる衣装です。
買う、レンタルする、お持ちの振袖を利用する、それぞれ「良い」「悪い」はありません。
どういう形であれ、振袖を着て成人式を迎えること自体に大いなる意味が、意義があると思っています。
今後も、人生の節目に振袖を着てお祝いをするという文化が継承されていくことを願い、着物屋としてできる事を積み重ねていきます。
【ご来店予約はこちらから】
【お問い合わせはこちらから】
京呉服みはしの最新スタジオがグランドオープン!!
【PhotostudioGIFTについてはこちらから】
京呉服みはしのブログを読んでいただき、ありがとうございます。
成人式を控え、どうしようか迷っている方にとって、私共が発信する情報で少しでもお役に立てることがありましたら嬉しく思います。
沼田市、みなかみ町、昭和村、川場村、片品村、そして高山村や中之条、吾妻など、地域の皆様に支えられ43年。
着物専門店として、成人式を少しでも納得して、思い出深い素晴らしい節目となりますよう精一杯の対応をさせていただきます。
購入を考えている方、レンタルを考えている方、お母様の思い出の振袖を考えている方、成人式や振袖のことなら「京呉服みはし」にお任せください!!
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