みはしのブログ
2023年03月09日
振袖
今回は、「振袖選びには振袖以外の部分も大切!」ということで、振袖を着た時に重要な役割を果たす帯や半衿、重ね衿や帯締め・帯揚げなどに注目して、コーディネートに関するお話をさせていただきたいと思います。
これから振袖選びをするという方や、ママ振袖を着たいと考えている方に、参考にしていただけたらと思います。
最近では無地やポイント柄、くすみカラーの流行もあり、シックな物も多くなってきましたが、それでも「晴れ着」としての華やかさ・特別感は他の追随を許しません。
とは言え、普段から着物を着ることどころか見ることも少なくなってしまった現代では、振袖選びにご来店いただいたお嬢様から、
「どんなのがいいか聞かれても、そもそも着物をあまり見た事がないからわからない」
「自分に何が合うのかわからないから、変じゃなければなんでもいい」
というご意見を頂く事が意外と多くあります。
振袖選びが年々早期化していることもあり、ご着用される本人であっても時間差があるせいでなんとなく「自分事」と認識しづらいという部分も関係があるのかもしれないな、とは思いつつも、
着物を扱っている者としては、「わからないからなんでもいい」は本っ当にもったいない!と声を大にして申し上げたいです。
もちろん、ご予算の関係や、ご家族間での意見や趣味の違いなどで100%お嬢様のご希望通りにはいかない場合もありますが、せっかくご縁をいただけたのであれば私共もできる限りお嬢様のご希望に近づくようなご提案をさせていただきたいという思いで日々接客させていただいています。
お母様の振袖を着られるという場合でも、コーディネートで印象は随分変わりますし、「わからないけど、ちょっと試してみようかな」という気持ちを持っていただけたらありがたいなと思いますし、前撮りを含め、時間や手間のかかるお仕度も、楽しんでいただけるのではないかなと思います。
では、実際コーディネートでどのくらい変わるのか?というところを、写真も交えてご説明します。
今回、コーディネートをするにあたり、気を付けたポイントは以下の通りです。
・帯を変えると雰囲気は大きく変わります
・顔まわりの小物「半衿」「重ね衿」は、写真写りにも影響大!
・帯締め・帯揚げも、小さいけれど大事なポイント
これらのポイントをふまえてご覧いただけたらと思います。
一つ目はこちら。
シックな紫地のお振袖です。
黒地の帯を合わせて引き締め、小物は比較的甘めにしてバランスをとってみました。
上半身のアップはこちら。
シックな雰囲気の中にも、帯締めの大人可愛いいピンクや帯揚げの白、半衿の淡いピンクで明るさもプラスしました。全体的に小物の色調をそろえたコーディネートです。
同じ振袖を、帯・帯締め・帯揚げ・重ね衿・半襟を変えてみると・・・
帯を白地に変更し、振袖の柄に入っているブルー系の色をピックアップして帯揚げに取り入れました。
上半身のアップはこちら。
重ね衿と帯締めには振袖の地の色とトーンを合わせて引き締め、更に半衿は黒字に帯と合わせたシルバーの刺繍でキリッとした雰囲気に。
少し甘さを抑えた、クールめなコーディネートです。
同じ振袖ですが、コーディネートの方向性で印象が変わることをおわかりいただければ幸いです。
お次はこちらの白地の振袖をコーディネートしてみました。
白地のお振袖は最近人気があり、地色の白にも柄や配色にもバリエーションが豊富なのですが、その中でもこちらの振袖は柄が小紋風で少し珍しいタイプになります。
一つ目のコーディネートでは、明るいゴールドの帯にはっきりしたピンク系の帯揚げ、帯締めで明るく可愛らしい雰囲気に。
上半身のアップはこちら。
半衿は、淡い黄色の上に淡いピンクで細かく桜を刺繍したものを合わせて、柔らかい印象にしてみました。伊達衿は濃い目の緑で少し引き締めています。
二つ目のコーディネートはこちら。
市松と籠目模様を組み合わせた個性的な帯を合わせて、爽やかな印象に。
帯揚げは帯に近いグリーンで着物と帯をつなぐようなイメージです。
上半身のアップはこちら。
重ね衿と帯締めは、濃い目の赤で全体を引き締めつつ、華やかに。
振袖のメインの柄に多く使われている赤を半衿にも入れて、お写真にも映えそうなコーディネートです。
この振袖のように、柄の中にたくさんの色が使われている場合は、どの色にポイントを置くかでコーディネートが変わってくるので、その辺りも着る方の好みやお顔映り
を見ながら選んでいきます。
最後にご紹介するのはこちら。
色味が個性的なので、着物自体の印象が強くなりますが、使っている色数は多くないので身に纏うと思ったよりも派手な印象ではない、試着でより良さが分かるお振袖です。
一つ目のコーディネートはこちら。
色味を抑えた大きな雪輪柄のシルバーとゴールドの帯に、メインの牡丹の柄の中で一番濃い色を帯揚げに入れました。
上半身のアップはこちら。
半衿にシルバーグレー、重ね衿は葉の色の黄緑を差し色にして、帯締めは花芯の紫できりりと大人っぽくまとめました。
白っぽい帯とお花のアイボリーで、軽やかさのあるコーディネートを目指しました。
そして、帯、小物を変えたものが、こちら。
セピアカラーにゴールドが映える帯に、白の帯揚げ、帯締めで明るさをプラスしました。
ボリュームのある帯締めのつまみ細工の飾りがポイントです。
上半身のアップはこちら。
半衿は白とベージュで余計な色を入れず、重ね衿に濃い紫で引き締めました。
今回ご紹介したのは三着の振袖にそれぞれ二つのパターンのコーディネートだけでしたが、お店で振袖選びをしていくときにはもっとたくさんの選択肢の中から、実際に振袖を身に着けた状態で小物や帯を順番に選んでいきます。
試着をして、色々なコーディネートを試してみる時間は悩ましくもあり、楽しい作業でもあります。
お母様の成人式の時の思い出話が伺えたり、お嬢様の七五三の時の事をご家族で思い出して懐かしんだり・・・
振袖選びをする年齢になったんだなあ、と感慨深げに試着中のお嬢様を眺めるお父様の優しい眼差しを拝見することも多々あります。
接客をさせていただいている私共スタッフも、そんな特別な時間である振袖選びをお手伝いさせていただけることがとても嬉しいです。
これから振袖を選ぶお嬢様・ご家族様のお力になれるよう、新作の振袖や小物等用意してお待ちしておりますので、ぜひご来店くださいませ。
ご来店予約はこちらから
お問い合わせはこちらから
お電話でのお問い合わせは、0120154384 から受け付けております。(受付時間10:00~18:30 水曜日定休)
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みはしは、「着物で笑顔のお付き合い」をモットーに、
群馬県沼田市、みなかみ町、川場村、昭和村、片品村、高山村、中之条、吾妻などの地域のお客様にご愛顧頂いている地域密着型のお店です。
振袖の事、着物の事、お手入れやお直し、着物の保管など、何でもご相談下さい。
お客様の笑顔を全力でサポートさせていただきます。
これから振袖選びをするという方や、ママ振袖を着たいと考えている方に、参考にしていただけたらと思います。
「わからないからなんでもいい」は、もったいない!
振袖は未婚女性の第一礼装ですので、改まった場や華やかな席に着用されることを前提に、他のお着物と比べて華やかな柄ゆきや色使いがなされています。最近では無地やポイント柄、くすみカラーの流行もあり、シックな物も多くなってきましたが、それでも「晴れ着」としての華やかさ・特別感は他の追随を許しません。
とは言え、普段から着物を着ることどころか見ることも少なくなってしまった現代では、振袖選びにご来店いただいたお嬢様から、
「どんなのがいいか聞かれても、そもそも着物をあまり見た事がないからわからない」
「自分に何が合うのかわからないから、変じゃなければなんでもいい」
というご意見を頂く事が意外と多くあります。
振袖選びが年々早期化していることもあり、ご着用される本人であっても時間差があるせいでなんとなく「自分事」と認識しづらいという部分も関係があるのかもしれないな、とは思いつつも、
着物を扱っている者としては、「わからないからなんでもいい」は本っ当にもったいない!と声を大にして申し上げたいです。
もちろん、ご予算の関係や、ご家族間での意見や趣味の違いなどで100%お嬢様のご希望通りにはいかない場合もありますが、せっかくご縁をいただけたのであれば私共もできる限りお嬢様のご希望に近づくようなご提案をさせていただきたいという思いで日々接客させていただいています。
お母様の振袖を着られるという場合でも、コーディネートで印象は随分変わりますし、「わからないけど、ちょっと試してみようかな」という気持ちを持っていただけたらありがたいなと思いますし、前撮りを含め、時間や手間のかかるお仕度も、楽しんでいただけるのではないかなと思います。
では、実際コーディネートでどのくらい変わるのか?というところを、写真も交えてご説明します。
今回、コーディネートをするにあたり、気を付けたポイントは以下の通りです。
・帯を変えると雰囲気は大きく変わります
・顔まわりの小物「半衿」「重ね衿」は、写真写りにも影響大!
・帯締め・帯揚げも、小さいけれど大事なポイント
これらのポイントをふまえてご覧いただけたらと思います。
コーディネートの例
・事例①渋め紫の振袖
一つ目はこちら。
シックな紫地のお振袖です。
黒地の帯を合わせて引き締め、小物は比較的甘めにしてバランスをとってみました。
上半身のアップはこちら。
シックな雰囲気の中にも、帯締めの大人可愛いいピンクや帯揚げの白、半衿の淡いピンクで明るさもプラスしました。全体的に小物の色調をそろえたコーディネートです。
同じ振袖を、帯・帯締め・帯揚げ・重ね衿・半襟を変えてみると・・・
帯を白地に変更し、振袖の柄に入っているブルー系の色をピックアップして帯揚げに取り入れました。
上半身のアップはこちら。
重ね衿と帯締めには振袖の地の色とトーンを合わせて引き締め、更に半衿は黒字に帯と合わせたシルバーの刺繍でキリッとした雰囲気に。
少し甘さを抑えた、クールめなコーディネートです。
同じ振袖ですが、コーディネートの方向性で印象が変わることをおわかりいただければ幸いです。
・事例②人気の白の振袖
お次はこちらの白地の振袖をコーディネートしてみました。
白地のお振袖は最近人気があり、地色の白にも柄や配色にもバリエーションが豊富なのですが、その中でもこちらの振袖は柄が小紋風で少し珍しいタイプになります。
一つ目のコーディネートでは、明るいゴールドの帯にはっきりしたピンク系の帯揚げ、帯締めで明るく可愛らしい雰囲気に。
上半身のアップはこちら。
半衿は、淡い黄色の上に淡いピンクで細かく桜を刺繍したものを合わせて、柔らかい印象にしてみました。伊達衿は濃い目の緑で少し引き締めています。
二つ目のコーディネートはこちら。
市松と籠目模様を組み合わせた個性的な帯を合わせて、爽やかな印象に。
帯揚げは帯に近いグリーンで着物と帯をつなぐようなイメージです。
上半身のアップはこちら。
重ね衿と帯締めは、濃い目の赤で全体を引き締めつつ、華やかに。
振袖のメインの柄に多く使われている赤を半衿にも入れて、お写真にも映えそうなコーディネートです。
この振袖のように、柄の中にたくさんの色が使われている場合は、どの色にポイントを置くかでコーディネートが変わってくるので、その辺りも着る方の好みやお顔映り
を見ながら選んでいきます。
最後にご紹介するのはこちら。
・事例③珍しいオレンジ色の振袖
あまり数が多くない、オレンジ色の振袖です。色味が個性的なので、着物自体の印象が強くなりますが、使っている色数は多くないので身に纏うと思ったよりも派手な印象ではない、試着でより良さが分かるお振袖です。
一つ目のコーディネートはこちら。
色味を抑えた大きな雪輪柄のシルバーとゴールドの帯に、メインの牡丹の柄の中で一番濃い色を帯揚げに入れました。
上半身のアップはこちら。
半衿にシルバーグレー、重ね衿は葉の色の黄緑を差し色にして、帯締めは花芯の紫できりりと大人っぽくまとめました。
白っぽい帯とお花のアイボリーで、軽やかさのあるコーディネートを目指しました。
そして、帯、小物を変えたものが、こちら。
セピアカラーにゴールドが映える帯に、白の帯揚げ、帯締めで明るさをプラスしました。
ボリュームのある帯締めのつまみ細工の飾りがポイントです。
上半身のアップはこちら。
半衿は白とベージュで余計な色を入れず、重ね衿に濃い紫で引き締めました。
今回ご紹介したのは三着の振袖にそれぞれ二つのパターンのコーディネートだけでしたが、お店で振袖選びをしていくときにはもっとたくさんの選択肢の中から、実際に振袖を身に着けた状態で小物や帯を順番に選んでいきます。
試着をして、色々なコーディネートを試してみる時間は悩ましくもあり、楽しい作業でもあります。
お母様の成人式の時の思い出話が伺えたり、お嬢様の七五三の時の事をご家族で思い出して懐かしんだり・・・
振袖選びをする年齢になったんだなあ、と感慨深げに試着中のお嬢様を眺めるお父様の優しい眼差しを拝見することも多々あります。
接客をさせていただいている私共スタッフも、そんな特別な時間である振袖選びをお手伝いさせていただけることがとても嬉しいです。
これから振袖を選ぶお嬢様・ご家族様のお力になれるよう、新作の振袖や小物等用意してお待ちしておりますので、ぜひご来店くださいませ。
みはしのコロナ対策
当店でのコロナウイルス感染防止対策は以下の通りです。店舗内・スタッフの対策
□除菌剤や消毒液による店内消毒
□適度な換気および空気清浄機・空間清浄機の稼働
□スタッフは37.5℃以上の発熱がある場合は自宅待機
□接客の際には必ずマスクを着用
更に振袖来店のお客様に関しては原則、完全ご予約制とさせていただいております。
ご予約希望のお時間にすでにご予約が入っていた場合にはお時間の変更をお願いさせていただいております。
ご予約制とご存知なくご来店された場合には、店内の混雑状況により対応させていただきます。
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お電話でのお問い合わせは、0120154384 から受け付けております。(受付時間10:00~18:30 水曜日定休)
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みはしは、「着物で笑顔のお付き合い」をモットーに、
群馬県沼田市、みなかみ町、川場村、昭和村、片品村、高山村、中之条、吾妻などの地域のお客様にご愛顧頂いている地域密着型のお店です。
振袖の事、着物の事、お手入れやお直し、着物の保管など、何でもご相談下さい。
お客様の笑顔を全力でサポートさせていただきます。
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